Claude Code の最上位モデル Claude Fable 5 が、2026年7月20日から Max プランの標準機能になりました。追加の支払いなしで、週次上限の最大50%までFable 5 に使えます。
このモデル、6月10日に登場したかと思えば2日後に全ユーザーで停止、7月1日に復活、そして7月20日から Max に据え置き——という、1ヶ月半でずいぶん忙しい経過をたどっています。「結局いま自分は使えるのか」「使うと上限はどうなるのか」が分かりにくくなっているので、公式の発表だけを根拠に整理します。
あわせて、Claude Code の週次上限が50%増しのまま8月19日まで延長された件にも触れます。この2つが重なっている今は、Fable 5 を試す条件としては悪くありません。
私は Max 5x を実運用で使っています。この記事はまず制度の整理で、実際に回してみたトークン消費の実測は、計測でき次第この記事に追記します。
【2026年7月25日 追記】 この記事の公開翌日(7月24日)に Claude Opus 5 が登場し、Max の新デフォルトモデルになりました。Fable 5 に迫る性能を、通常料金・通常枠で出せるため、下の「使い分け」は Opus 5 を普段づかいの主役に読み替えてください。Fable 5 の出番は「最難関の自律タスク」に絞られます。詳しくは【Claude Opus 5 が Max の新デフォルトに】にまとめました。
結論:Max なら追加料金なしで、週次上限の半分まで Fable 5 に使える
先に要点だけまとめます。
- 2026年7月20日から、Max プラン(および Team Premium・Enterprise のプレミアムシート)では、Fable 5 がプランの標準機能になった。
- 使える量は週次上限の最大50%まで。別枠が増えるわけではなく、他のモデルと同じ枠を分け合う。
- Pro プランと Team の標準シートは対象外。Fable 5 は従量制のクレジット扱いで、対象者には1回限りのクレジットが付く。
- Claude Code で使うには v2.1.170 以降が必要。切り替えは
/model fable。 - 別件で、Claude Code の週次上限50%増が8月19日まで延長された。
つまり Max ユーザーにとっては、「上限は据え置きのまま、その半分までを最上位モデルに回せるようになった」という話です。増量ではなく、枠の使い道が広がったと読むのが正確です。
プラン別:自分は使えるのか
公式ヘルプの記載を、プランごとに整理します。
| プラン | Fable 5 の扱い |
|---|---|
| Max | プランに含まれる。週次上限の最大50%まで使用可。使い切った後はクレジットで継続可 |
| Team(プレミアムシート) | Max と同じ。週次上限の最大50%まで |
| Enterprise(プレミアムシート・シートベース) | Max と同じ扱い |
| Pro | プランには含まれない。従量制クレジットで利用。1回限りのクレジットの対象 |
| Team(標準シート) | Pro と同じ。従量制クレジット+1回限りのクレジット対象 |
| Enterprise(標準シート) | 組織が有効にしていればクレジットで利用可。1回限りのクレジットは対象外 |
| 従量制 Enterprise / Claude API | 通常の API レートで課金 |
Pro と Team 標準シートに付く「1回限りのクレジット」は、公式では 100ドル相当とされています(日本円で1万6千円前後、1ドル≒160円換算)。ただしこれは一度きりなので、Pro で Fable 5 を常用する前提には立てません。
Max 5x を使っている自分の場合は、何の申請もなく対象でした。この点は6月の料金変更騒動(後述)と違い、クレジットを「受け取る」手続きは不要です。
「週次上限の50%まで」を誤読しない
ここが一番間違えやすいところなので、単独で書きます。
公式の記載はこうです。「Fable 5 には週次上限の最大50%まで使えるが、他のモデルの利用も同じ上限から消費され、週次上限を超えて使うことはできない」。
図式化すると、こうなります。
- ❌ 「週次上限とは別に、Fable 5 用の枠が半分ぶん増える」
- ⭕ 「これまでどおりの週次上限があり、そのうち最大半分までなら Fable 5 に振り向けてよい」
したがって、Fable 5 を上限いっぱい(50%)まで使った週は、残り半分で Opus 4.8 や Sonnet 5 の作業をやりくりすることになります。Fable 5 は1リクエストあたりの消費も大きいモデルなので、普段どおりの感覚で回すと、週の後半に枠が足りなくなる——これが実際に起きる面倒の中身だと考えています(※ここは私の見立てで、公式が言っていることではありません。実測して追記します)。
Max 5x で1ヶ月分のトークン消費を実測した記録は【Claude Code 1ヶ月のトークンコストを実測|Max 5xは元が取れるのか?】に書きました。あの時の消費ペースに Fable 5 を足したらどうなるかは、まさに今回の関心事です。
停止から復活までの経緯(すべて公式発表ベース)
「一度消えたモデル」という珍しい経過をたどっているので、時系列で整理します。以下はすべて Anthropic の公式発表に基づく事実です。
- 2026年6月10日:Fable 5 リリース。Opus の上位に位置づけられる最上位モデル。Claude Code は v2.1.170 で対応。
- 2026年6月12日:全ユーザーで利用停止。理由は、米国政府が Fable 5 と Mythos 5 に輸出規制を適用したこと。これにより、米国内外を問わず外国籍ユーザーへのアクセスを制限する必要が生じたと公式は説明しています。発端は、Amazon の研究者が Fable 5 のセーフガードを回避する手法を発見し、政府に報告したことでした。
- 2026年6月30日:輸出規制が解除。Anthropic は、報告された手法を狙って遮断する安全分類器を改良し、99%以上のケースでブロックできるようになったと発表。政府機関(CAISI)と協力して検証したとしています。
- 2026年7月1日:グローバルで再展開。当初は期間限定の扱いで、その後7月7日・7月12日・7月19日と提供条件が延長されていきました。
- 2026年7月20日:Max・Team Premium の標準機能として据え置き。今回の話。
「セキュリティ上の穴が見つかって一度引っ込め、防御を足して戻した」という流れです。日本から使う立場だと6月中旬に突然消えた印象だけが残りますが、背景は品質不良ではなく輸出規制とセーフガードでした。
なお、この経緯は 6月15日に予定されていた料金変更が当日に延期された件(【「6月15日の料金変更」は延期に】)とは別件です。時期が近いので混ざりやすいのですが、片方はモデルの提供、もう片方は課金方式の話です。
Claude Code での使い方(v2.1.170 以降)
切り替えは /model fable
セッション中に切り替えるだけです。
/model fable # Fable 5 に切り替え
/model opus # Opus に戻す
/model # 今のモデルを確認
起動時から指定するなら claude --model fable、常用するなら設定ファイルの model に fable を書いておく方法もあります。
best エイリアスという選択肢
公式のモデルエイリアス表には best があります。挙動は「Fable 5 が使える環境なら Fable 5、そうでなければ最新の Opus」。プラン変更やモデル入れ替えのたびに設定を書き換えたくない場合は、これを指定しておく手があります。
バージョン要件
Fable 5 には Claude Code v2.1.170 以降が必要です。それより古いとモデルピッカーに出てこず、選択もできません。claude update で更新してください。
私の環境で確認したところ v2.1.218 で、要件は満たしていました。
$ claude --version
2.1.218 (Claude Code)
なお Fable 5 はデフォルトモデルではありません。何もしなければ従来どおりのモデルで動くので、知らないうちに上限を食われることはない——ここは安心してよい点です。
知っておくと戸惑わない挙動
公式Docsに書かれている、セーフガードに引っかかったリクエストは自動的に別モデルへフォールバックするという仕様は、知っておく価値があります。フラグが立ちやすいのはセキュリティ関連と生物学関連の話題とされています。6月の停止理由を踏まえると、この防御が今回の復活とセットで入っているのは筋が通っています。
また、ゼロデータ保持(zero data retention)の環境では Fable 5 は使えません。モデルピッカーに出ないか、無効表示になります。
週次上限50%増が、8月19日まで延長された
もう一つ、同じ時期に動いた話です。
2026年7月18日、Anthropic は Claude Code の週次上限を50%増しにする措置を、8月19日まで延長しました。対象は Pro・Max・Team、およびシートベースの Enterprise。無料プランと従量制の Enterprise シートは対象外です。
この措置は Claude Code に対してのみ適用され、CLI・IDE拡張・デスクトップアプリ・Web のいずれの環境でも有効とされています。
つまり今は、
- 週次上限が普段より50%多い(8月19日まで)
- その上限の半分まで Fable 5 に使える(Max・Team Premium)
という状態が重なっています。Fable 5 を試すなら、上限に余裕があるこの期間が向いているという見方はできます。ただし1.は期限付きの措置なので、8月20日以降は元に戻る前提で運用を考えておくのが安全です。
使用量の管理には ccusage が役立ちます。導入と読み方は【ccusageでClaude Codeのコストを可視化する方法】にまとめました。モデル別の消費が見えるので、Fable 5 がどれだけ枠を食っているかの把握にも使えます。
Max 5x での使い分けをどう考えるか
ここからは制度の話ではなく、私自身がどう運用するつもりかです。
公式Docsは Fable 5 について、「1回の作業時間に収まらない規模のタスク」に向くとし、長時間の自律実行・着手前の調査・自己検証を特徴として挙げています。使い方のコツとして挙げられているのは次の2点でした。
- 手順ではなく、望む結果を渡す。過程は任せる。
- 曖昧な問題を渡す。原因不明の不具合調査、障害のデバッグ、設計判断など。
裏返すと、手順が決まっている作業に Fable 5 を使うのは、枠の使い方としてもったいないということになります。私の現在の作業——記事のビルド、WordPressへの反映、設定ファイルの修正——は大半が手順の決まった作業なので、そこは従来どおりのモデルで回し、原因が分からない不具合の調査や、構成を決めかねている場面に絞って Fable 5 を呼ぶ、という配分から試すつもりです。
低スペックサーバーで Claude Code を動かしている身としては、モデルを上げてもローカルのメモリ消費が変わるわけではない点も申し添えておきます(処理はサーバー側なので)。手元が重い問題は別の対策が要ります——【低スペックサーバーでClaude Codeが重い・固まる時のメモリ対策】。
このセクションは実測後に書き直します。 実際に何度か回してみて、週次上限がどのくらいの速さで減るのか、Opus 4.8 との差を体感できる場面はどこか——その結果をこの記事に追記する予定です。
まとめ
- 2026年7月20日から、Max・Team Premium では Fable 5 がプランの標準機能になった。申請は不要。
- 使えるのは週次上限の最大50%まで。上限が増えるのではなく、同じ枠の使い道が広がる。
- Pro・Team標準シートは従量クレジット扱い。対象者には1回限りのクレジット(100ドル相当)。
- Claude Code では v2.1.170 以降が必要で、
/model fableで切り替え。デフォルトではないので、意図せず消費することはない。 - 6月の停止は輸出規制とセーフガード回避手法の報告が理由。7月1日に安全分類器を改良して復活した。
- 週次上限50%増は8月19日まで延長。試すなら今の期間が向いている。
Fable 5 が「元が取れるか」は、結局のところ自分の作業でどれだけ枠を消費するか次第です。そこは実測しないと言えないので、計測して追記します。
料金・使用量まわりの変更は、この半年でも【6月15日の変更予告】→【当日に延期】→今回、と何度も動いています。期限付きの措置が多いので、告知は都度確認するのが確実です。


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